魚名:オジサン 

きーさん

2009年10月10日 07:29

さかな、サカナ、魚!

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「デジタルお魚図鑑」より


大きさ:30cm

学名:Parupeneus multifasciatus  英名:Five-barred goatfish

地方名:イエルカタカシ 

脊椎動物門-硬骨魚綱-スズキ目-ヒメジ科

分布:和歌山県以南の南日本、インド・西太平洋域



<特徴>

オジサンは水深140mまでのサンゴ礁域に生息している。体はやや細長く左右に平べったい。ひげは黄色いが、体色は変化しやすく、ソメワケベラに体をクリーニングをしてもらうときは赤くなっていることが多い。モンツキアカヒメジとよく似ているがオジサンはサンゴ礁上にいることが多いのに対し、モンツキアカヒメジはサンゴ礁下の砂場にいる。刺身や唐揚げにすると大変おいしい。 (「デジタルお魚図鑑」より)



このオジサンについては、「市場魚貝類図鑑」で下記のように説明されています。

『関東では食用として流通することは非常に希。

名前の由来:小笠原の方言から。顎に下の長い髭から老人を連想して。呼び名・方言:愛媛県南宇和郡愛南町「おじさん」「ひげいち」

釣りでは伊豆七島や西日本でお馴染みの魚。関東の市場への入荷は少ない。写真のものはオキナヒメジに一匹だけ混ざっていた。オキナヒメジ、ホウライヒメジ、タカサゴヒメジ、本種は外見こそ多少の違いがあるものの、食材、身質ともにまったく区別がつかない。

生でも熱を通しても美味である。特にフレンチのポワレ、中国風に蒸して香り油を回しかけてもいい。刺身にするなら皮霜造りにして皮自体がもつ風味旨味を楽しむのがいい。』



<ヒメジのオジサン>

『「姫路の叔父さん」ではない。れっきとしたスズキ目ウミヒゴイ属ヒメジ科の魚である。何ゆえ、オジサンなどという標準和名がついたかは明らかでないが、きっと顎(あご)にある黄色の長いヒゲのためと思われる。
八丈島では、「オジイサン」とさらに年寄りじみて呼ばれるこの魚は、海中で出会っても体色は灰色で目立たないし、しかも泳ぎ回っている時にはヒゲを折りたたんでいるため、見つけにくい。しかし、水から出た時は赤味が強い淡褐色の、それこそ「海のヒゴイ」を想像させるような体色である。

さて、この魚を水槽へ入れて観察すると、ヒゲを実に器用に柔軟に動かしながら底の砂や石に触れている。このヒゲを生物学では、「触鬚(しょくしゅ)」という。ヒメジのヒゲには、縦に神経束(しんけいそく)が通っていて、その周りには感覚器官である味蕾(みらい)がいっぱい並んでいる。

味蕾は、人間などの高等脊椎動物では口の中にしかないが、魚類などでは口中だけでなく、ナマズやドジョウなどのように口の周辺やさらには体表にも備わっている。餌の善し悪しを判断したり、仲間を識別・確認するなど、生存に欠くことのできないセンサーであり、同時に必須な情報を脳中枢へ即座に伝えるケーブルの役目も果たしている。人間社会の叔父さんが伊達(だて)に伸ばしているヒゲとは全く違うものなのである。

さて、このヒゲだが、全長が約3cmぐらいの稚魚期に形成される。子供の時にヒゲを伸ばすなんて、ずいぶん早熟と思われるかも知れないが、これが無ければ、餌を探すこともできないのだから、ヒメジにとってはヒゲが命である。

そうは言っても、生まれた時から死ぬ時まで、若い時も老魚になっても「オジサン」と呼ばれるのはオジサンヒメジにとっては、迷惑なことに違いない。ネーミングについては、ヒメジにその是非を聞いてみたいものだ。』 (「東京魚ウォチング」より)



<オジサンの味>

『オジサンなどの、ヒメジ科のウミヒゴイ属魚類は、体高が高く比較的大きくなり、身に水分は少なく、しっかりしている。オジサン、ホウライヒメジ、オキナヒメジ、コバンヒメジ、タカサゴヒメジは、どれも身質も、味も、よく似ている。

オジサンの釣りで紹介したように、怪物釣りの生き餌によく、連中には美味しいようであるのだが、これは、釣り人が食べても同じなのである。

その毒々しい色に似ず、淡泊な白身であり、旨みもある。刺身にしても美味しいし、皮が美味しいので、皮ごと刺身にして熱湯をかけ霜皮造りにするとよい。

白身で淡泊なので、中華風の清蒸料理にも最高である。煮付けてもよい。怪物魚の気持ちがわかると思う。美味しい。

ヒメジや、ヨメヒメジなどのヒメジ属の魚は、水分が多く身はやわらかい。持っただけでも、くたくたであるし、死ぬと、色も白っぽくなり、美味しい魚だとは、とうてい思えない。

しかし、これを逃がすと、人生の楽しみをひとつ損してしまう。やわらかい身なのだけれど旨味があり、刺身にしても美味しい。やはり皮に風味があるので霜皮造りなどがよい。小型のヒメジは、よく干物にされるが、これがまた絶品である。刺身とは違う旨みが増す。

南に行けば、けっこうヒメジ科の魚は売られており、珍しくはないのだが、ふつうの魚屋さんでは、あまり見かけない。釣り人しか楽しめない、淡泊でいて、深い旨みのある魚なのである。』 「遊魚漫筆」より)



オジサンのから揚げ

動画:オジサン(白身魚)のバターソテー定食




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